脱毛サロンを売却をする(M&A)前に必ず考える必要があることは?脱毛サロンを売りたいと思ったときに読んでください。

近年は筋トレに関する注目が高まっており、伴う美意識の向上から脱毛に関する注目も増えていますね。さらにはメンズ脱毛も少しずつ世の中に浸透しつつあり、巷ではホリエモンこと堀江貴文さんも全身脱毛していることが有名です。https://r25.jp/article/819028664779487857
そのような中で脱毛サロン店の競合参入も増え、経営の見直しを考えられている経営者様もいらっしゃるのではないでしょうか?そこで今回、脱毛サロンを経営しており事業の売却を検討している方に向けて、脱毛サロンを売却する前に必ず考えておくべきことについてお伝えします。是非最後までお付き合いください。

脱毛サロンを売却する前に必ず考える必要があることは?

脱毛サロンを売却する前に必ず考えておく必要があることは、買い手目線でのメリットを押さえることです。当たり前のことですが、いざ自分が売却をするとなると売り手側の目線で物事を考えてしまいがちです。買い手側の目線でどのような業態でどのような特徴があり、この事業を引き継いで経営するにどんなメリットがあるのかを押さえる必要があります。脱毛サロン業界の業界全体を踏まえた上で、どのような部分が重要になるのかをここから解説します。

脱毛サロン業界について

そもそも一口に脱毛サロンと言っても、大きく分けると3つの業態があります。一つ目は医療クリニックが対象である「医療脱毛」、二つ目は特に資格など不要で気軽にできる「美容脱毛」、そして三つ目が「ブラジリアンワックス脱毛」です。特に「医療脱毛」においては医師免許や看護師資格がなければ、医療用脱毛器を購入したり実際に施術したりすることができないので注意が必要です。また、脱毛サロン業界全体で言えば、数年前までは全身脱毛をしようとすると100万円ほどの費用がかかりました。それが最近では安いところでは20万円ほどでも施術できるお店も出ており、脱毛サロンに対する敷居が下がっている現状があります。特に女性はムダ毛に悩まれている方が多いことから、今後も注目が集まることは必須だと考えられます。さらに男性においても美意識の高まりからメンズエステを筆頭に、男性の脱毛においても少しずつ広がりつつあります。今後は若い女性だけのターゲットだけでなく、男性や学生、自宅ケア用の物販についても展開が広がっていくことでしょう。そのため脱毛サロンの経営としては、店舗での施術だけでなく自宅ケアも含めてトータルサポートを行う取り組みが必要だと考えられます。

買い手目線で見るチェックポイント

繰り返しになりますが、脱毛サロン業界においても事業売却の成功には買い手目線が重要です。そのため、買い手目線で見るチェックポイントを押さえる必要があります。そのポイントについて、詳しく解説していきます。

立地条件について

脱毛サロンの立地条件について、考えるべきポイントは2点あります。それは「通いやすい場所」と「人に入店が見られにくい場所」です。まず、脱毛については一度で終わるものは少なく複数回かつ継続的に通う必要があるため、駅から近いなど店舗へのアクセスが重要なポイントです。また、少し特徴的なのは「人に入店が見られにくい場所」というところですね。脱毛は、女性も男性にとってもデリケートなもの。脱毛に通う姿を見られるのを心地よく思う人は少ないです。そのことから、人通りが多い路面にある店舗ではなくビルの2階にあるなど人の目が少ない場所にあることが望ましいと考えられます。ただし、マンションの一室となると信頼感など含め入店へのハードルがあるため、店舗外観も含めて考える必要がありますね。

人材について

そもそも医療脱毛店は、医療用脱毛器の購入や施術に医師免許や看護師資格が必要です。美容脱毛とブラジリアンワックス脱毛については必須ではありませんが、一般社団法人日本エステティック振興協議会の『認定美容ライト脱毛エステティシャン』、AEA(米国電気脱毛協会)の『CPE(認定電気脱毛士:Certified Professional Electrologist)、日本ブラジリアンワックス協会『認定講師』等があります。安心してキレイになりたいユーザー目線を考えると、資格取得者がいるというのは他店舗との差別化になります。

設備状況について

美容脱毛などについては特別な技術など不要で施術できるのが特徴ですが、使用する脱毛器の効果が薄ければお客様は離れていってしまいます。特に買い手目線では、初期に掛かる費用を抑えたいところ。ここでは業務用脱毛器の押さえるべきポイントを一覧にします。

  • 機器の値段
  • 安全性
  • 施術にかかる時間
  • 施術の際の痛みや熱さなど
  • ランニングコスト
  • 耐久性(照射回数等)
  • 脱毛以外のメニュー展開が可能かどうか(複合機)
  • 機器のメンテナンス体制
  • 製品保証

買い手側の経営目的に合った業務用脱毛器を選択できるよう、脱毛器の情報を整理してあげると良いですね。

店内空間について

脱毛サロンは室内でサービスを提供するので、清潔感があり快適な空間であることはとても重要です。また、店内空間の清潔さだけでなくお店が賃貸マンションの一室なのか、路面に面した店舗かビルやテナントに入るお店なのか、お店のコンセプト次第でそれぞれ求められる店内雰囲気も異なるでしょう。そのため、どのようなコンセプトでどのようなお客様がターゲットで、どのような店内空間にしているのかを明確にしてあげましょう。そのことで買い手側は、事業を引き継いだ後の経営イメージがより鮮明になり、前向きに検討しやすくなるでしょう。

脱毛サロン売却時に注意したいことは?

脱毛サロンを売却する時の注意点を、上記で述べてきたチェックポイントを踏まえた上でまとめました。これからお伝えする内容を押さえることで、脱毛サロンの売却を円滑に進めることに繋がります。

脱毛サロンの業態と提供サービスの整理

自店舗が、医療脱毛、美容脱毛、ブラジリアンワックス脱毛、どの業態を経営しているか明確にしましょう。そして、具体的にどのようなサービスを提供しているのかを整理しましょう。医療美容クリニックや美容脱毛店でも、脱毛だけでなくその他のエステサービスを提供していることが多いです。脱毛以外のサービスの特徴も整理し、付加価値としてどのようなものを提供できるのか整理することがより良い事業売却に繋がります。

人材の資格有無について

チェックポイントでお伝えした通り、それぞれの業態で専門資格があります。医療脱毛では「医師免許」や「看護師資格」がそもそも必要です。美容脱毛やブラジリアンワックス脱毛でも各資格があります。脱毛はデリケートな部分であるため、ユーザーからの信頼を得られるお店であることがとても重要です。専門資格を保有しているスタッフが在籍しているお店は、競合店舗との差別化が可能です。売却に向けて資格取得者を採用しておくというのも一つの作戦だと言えるでしょう。

店内設備の状況

買い手側は、できるだけ初期費用を抑えて事業を引き継ぎたいと考えています。また、その後の営業が好調に継続できるかどうかが最重要項目です。この二つのことを左右するのが店内設備の状況です。店内設備が新しいもので取り揃えられており、清潔感が保たれていれば良い状況ですね。特に、脱毛器はランニングコストもかかるため、自社で保有している脱毛器が競合店舗と比較してどのように優れているのか、メーカーの情報や担当者がいれば相談しながら整理しておきましょう。

評判チェック(各種口コミサイト)

ネット上の口コミも重要な項目です。なぜなら、ユーザーが脱毛店を選ぶ際にはホットペッパービューティーやGoogleマップ、その他のサイトから情報を調べることが多いからです。評判が良い場合は、事業売却時の資産にもなるでしょう。逆に、脱毛は失敗したくない心理が強いものであるため、良くない口コミが多い店舗をお客様は避けます。ネット上の口コミは一度書き込まれると削除することが難しいです。現状の口コミを見て改善できるポイントがないか確認し、今から経営に生かしましょう。それにより良い口コミが増えることで相対的な評価は改善されます。

まとめ

以上、いかがだったでしょうか?脱毛サロンの売却には、そもそもどの業態を運営しているのかから始まり、考えるべきことは多岐に渡ります。お伝えしたチェックポイントと注意点を押さえながら準備を進めていただくことで、事業の高額売却にも繋がるでしょう。