田辺です。
このたび、M&Aビジネスに参入することにしました。
その経緯と考え方をこのブログでお伝えしていきたいと思います。
2004年に、経営コンサルタントとして独立して13年が経過しました。
さまざまな中小企業のコンサルを経験させていただき、コンサルとして、経営者として、投資家として、たくさんのことを学ばせていただきました。いままで、関わっていただいた方には、感謝しきれないほどです。
一方で、中小企業の課題は、山積しています。私1人の力では、不足することも多いのが事実です。
ざっとあげると、このような課題が挙げられます。
- 国内市場が縮小してきており、売上高が伸び悩んでいる
- 設備が老朽化している
- 経営者が高齢化しているものの、後継者がいない
- 借入金が過多になっている
- 大手企業に比べると生産性が低い
- 人材不足が深刻化してきている
- 背景としては、大企業と中小企業の賃金格差が大きい
- 後継者難を背景に、廃業していっている
このような課題に対して、
「売上アップをサポートします」
「資金調達の支援をしよう」
「採用の支援をしよう」
「事業承継のお手伝い」
「働き方を改革しよう」
というスポット型のコンサルをしたところで、お先真っ暗です。
特に、「後継者がいない」という問題については、外部のコンサルもお手上げです。「後継者がいない」という問題は、本当に根が深いです。もちろん、子どもがいない、、、というのもありますが、「継がない」「継ぎたくない」というのも、よくある話ですから。つまるところ、「やっている事業に魅力がない」ってことなのです。「魅力がないのだったら、廃業してもいいじゃない?」しかし、簡単に事業を辞めるわけにもいきません。雇用を守る、仕入先を守る、得意先を守る。ようは魅力がないように見えて、市場においては「価値がある」わけです。
そんなこんなで、1つの解決策がM&Aなのです。
中小企業のM&Aの検討状況といえば、こんなデータがあります。
中小企業白書2017年より(http://www.chusho.meti.go.jp/pamflet/hakusyo/H29/h29/html/b2_2_2_1.html)
M&Aを考えているのが、3分の1。
一方で、考えていないのが、3分の2。
まだまだ浸透していないという見方もできますし、その受け皿となるM&Aビジネスのプレイヤーが少ないのも事実です。
だからといって、私自身にM&Aのノウハウがあるかといえば、まったくありません。
でも、今のM&A市場における問題も認識しています。以前、会社売却の相談を受けた時に、複数のM&Aコンサルタントに打診しました。そのときの答えは、「直近の決算が赤字なので、無理」というものでした。決算書だけで、M&Aのテーブルにのるか、のらないかが、決まってしまうのです。
本来の「企業価値」を見て、M&Aを活用できないのか?
私自身の問題意識はここにあります。当然、M&Aのテーブルに乗らないほど、「企業価値」が小さい会社もあるでしょう。だったら、「企業価値」を上げればいいじゃない。そこで、今自分が持っているリソースが、すべて重なりました。
【中小企業の「企業価値」を最大化し、経営課題をM&Aで解決する】
なかなか簡単なことではありません。だからこそ、挑戦する価値があるのかもしれません。
私は、プレイヤーとして、というよりかは、投資家としてこのビジネスに参入していきます。魅力のないビジネスなら、ピカピカに磨いて、出口を作る。打つ手がないまま廃業していく会社が1つでも少なくなり、「雇用を守る」ことにつながるのであれば、幸いです。「社会に貢献していく」ビジネスとして、広めていきたいです。
追伸
なによりも、中小M&Aに求められているのは、雇用の確保。
従業員が幸せになる会社づくりに貢献していきたいですよね。
中小企業白書2017年より(http://www.chusho.meti.go.jp/pamflet/hakusyo/H29/h29/html/b2_2_2_1.html)